躁うつ病

1、証の決定

[1]病証

【躁病】

・脾虚胃実熱証

 ①脾虚で胃に実熱があると、脾胃の主る四肢にも熱が多くなり行動的になる。

②食欲、性欲が以上に亢進し、暑がりで裸になりたがる。

③熱のために津液が不足して痩せる。熱が頭にも多くなるので不眠、誇大妄想的になる。

 

【うつ病】

・脾虚胃虚熱証

・脾虚肝実証

・肺虚肝実証

 ①抑うつ気分で無感動。午後は症状が軽くなる。やりたいと思うことができない。

②不眠、食欲不振、体重減少、性欲減退、頭痛、頭重、疲れやすい、倦怠感がある。

[2]切診

①躁病は圧痛がわかりにくい。

②肝実があれば曲泉に圧痛がある。

③うつ病の場合は腹直筋の緊張がある。

④天柱、風池から肩甲骨内側にコリがある。

[3]脈診

①躁病の脈は大きく力がある。

②重按でも虚がわかりづらい。

③肝実は全体に沈、弦。左関上が実。

2,治療

[1]本治法の治療穴

[1]本治法の治療穴

【躁病】労宮、太都、足三里、上巨虚、下巨虚、解谿、合谷、委中

【うつ病】内関、公孫、行間

[2]標治法の治療穴

【躁病】頭部瀉法散鍼

【うつ病】頭部置鍼、または百会刺絡